人工関節について(関節の痛みについて)

関節痛の痛みから解放されて『もっと楽しい日々』を迎えるために、関節痛解消の治療法のひとつが「人工関節」となります。傷んだ関節を人工関節に置き換える置換手術は、近年その技術も飛躍的進歩し、術後には、スポーツや車の運転など豊かなライフワークを取り戻すことができます。また人工関節の寿命は、患者さんの身体的条件・活動度・体重など、多くの要素に影響されますが、今日では一般的に15年~20年と言われています。

人工股関節置換術

人工股関節置換術は、変形性股関節症・大腿骨頭壊死症・関節リウマチなどの疾患による股関節の障害治療に行われ、近年その技術も飛躍的に進歩し、年間約4 万件の手術が行われています。

・人工股関節は主に4つのコンポーネント(部品)からできています。
・術後のライフスタイル(正座ができる)

人工膝関節置換術

変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気や怪我によって変形した膝関節の表面を除去し、人工膝関節に置き換える手術をいいます。内服薬・外用薬・関節内注射等の保存療法で効果がでず、歩行障害が残る方への施術となります。関節全体を置き換える全置換型と傷んだ部分のみを置き換える部分 置換の2 種類があります。

・人工膝関節は、大腿骨部・頚骨部・膝蓋骨部の3つの部分からできています。

人工膝関節全置換術について

全置換術は、変形・変性した関節の表面にある関節軟骨や半月版を切除して置き換えるため、症状が進行してしまっている場合 に行います。手術は2 時間以内に完了するケースが多く、入院期間は3 週間~ 1 ヶ月程度となります。

人工膝関節部分置換について

痛みの原因となっている膝関節のすり減った片側だけを人工関節に置き換える手術です。全置換術と比べて小さな人工関節を使用することで、切開が小さく骨や筋肉の損傷も少ないため、より早期の回復や社会復帰が可能となります。

MIS(最小侵襲手術)による人工関節手術

MIS(Minimally Invasive Surgery)とは、一般的に最小侵襲手術と呼ばれる術式で、関節への切開(侵襲)が少ないことと、術後の早期回復が可能であることが大きな特徴となります。

1.従来と比べてより小さい切開

一般的な人工関節置換術では15~20cm程度の皮膚切開を行 いましたが、MISでは7~10cm程度の皮膚切開と最小限の筋 肉や腱などへの切開となります。

2.術後の早期回復が可能

MISの最も効果的なポイントは、傷口の小ささはもちろん、筋肉や腱などに対し、極力メスを入れないことにあります。そのため、関節を動かす筋肉の損傷を最小限に抑えることで、早期の歩行・社会復帰が望めます。Q従来法では1ヶ月以上の入院を要す場合もありましたが、MIS法では2週間での退院も可能となります。

3.同日左右同時手術

左右の関節に置換手術が必要な患者様には、左右同時手術を 行うことで片側ずつの手術に比べて入院期間をより短縮。これ により、仕事への支障や日常生活への復帰を望まれる患者様に お応えいたしております。

4.MIS-QS法

MI Sをさらに極め「全く筋肉を切除することなく」置換するMI S- QS法術式を修得。周囲筋肉を温存し、患者様ご自身の組織を残すことで術後の痛みの軽減はもちろん、さらなる早期社会復帰が可能となります。

先進医療 画像支援手術

1.3D立体骨モデル

患者さまの膝の関節を実物大で再現した骨モデルのことで、
医師はこのモデルを用いて模擬操作を行うことができ、より正確で安全な手術が可能となります。